今回は今年を振り返って、トルコにまつわる2013年のニュースをまとめてみました。
とかくテレビを賑わせたトルコ。 そんなこともあったね、と思い出してみてはいかがでしょうか。
トルコ2013年上半期のニュース
- 2月
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- トルコ米大使館自爆テロ
- 5月
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- トルコ爆弾テロ 40人死亡
- カッパドキアで熱気球墜落 邦人死亡
- 反政府デモ発生
- 6月
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- 反政府デモ活動最大化 90ヵ所以上10万人以上が参加
- トルコ政府 デモ隊強制排除
上半期に世間を騒がせたのは、なんといっても反政府デモです。
原因としては、エルドアン首相のイスラム教偏重の政策が反感を買ったことであるとの意見が主流です。 もともと、トルコは98%がイスラム教を崇拝するお国柄ではあります。 ただ、他の「世俗派」と呼ばれる少数派の排除、シリアに対する強硬姿勢、メディアの排除といった独裁的な政策が、知識層からの反感を買っていたようです。
発端は、首都イスタンブールでの小さな抗議運動であったようですが、デモは瞬く間に広まり、90ヵ所以上、10万人を越す参加者の規模になりました。
ちなみに、為替相場ではデモの前後から対ドルでリラの下落が続き、いまだ当時の水準に戻っていません。
トルコ2013年下半期のニュース
- 9月
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- 邦人女子大生殺傷事件
- 2020年オリンピック招致失敗
- トルコ軍シリアの軍用ヘリを撃墜
- 10月
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- 海底トンネル開通
- 阿部首相トルコ訪問
- 11月
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- 日本とトルコ 戦車エンジン共同開発を検討
- 為替でトルコリラ対ドル最安値を更新
- 12月
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- トルコ首相 汚職疑惑で捜査を受ける
- トルコ中銀 リラ最安値を受けて相場支援を示唆
下半期は、経済的なニュースがいくつかありました。
1つ目は、オリンピックの招致失敗です。 2020年のオリンピックはわが国日本が招致に成功したことは周知の事実です。 しかし、その裏ではトルコが招致に失敗した事実があります。
オリンピックの招致が成功すれば、経済波及効果が期待されます。 もし、トルコが招致に成功していれば、経済は大きく上向いたでしょう。 それを期待してトルコリラを買っていた投資家には残念な結果になりました。
2つ目は、トルコリラの対ドル最安値更新のニュースです。
2012年は、トルコリラの対ドル相場が小康状態にありました。 それが、2013年6月から下落。 12月に対ドルで最安値をつける展開になりました。
下落の原因は色々と考えられます。 対内的には、近年の成長率低下に悩んでいた所に、6月のデモ活動で国民の不満が爆発。 対外的には、シリア紛争の飛び火と世界的金融緩和によるインフレ懸念が表に表れ始めたといったところでしょうか。
ただ、12月にトルコ中銀が為替支援を匂わせた所が気にかかります。
これまで、トルコ中銀はリラ安が進んでも、政策金利を据え置くスタンスを崩しませんでした。 それが介入となると、金利引き上げが期待されるところです。 金利引き上げとなれば対ドル・対ユーロのリラ買いが見えてきます。
まとめ
以上。2013年のトルコのニュースまとめでした。
2013年は、トルコにとって混乱の年でした。 為替相場も軟調。 買いで入ることができる相場ではありませんでした。
しかし、ここを底と見たらどうでしょうか。 アメリカの金融緩和も縮小の方向に向かっています。 2014年は、買いもありの状況を筆者は期待しています。