2018年は一部の金利通貨にとって波乱の年となりそうです。南アフリカランド、メキシコペソに於いては大統領選挙・首相選挙が控えています。一方のトルコの総選挙は来年で、トルコリラは政治問題の難所からは逃れることができそうです。オーストラリアドルは米ドルとの金利差が開けば一考の余地ありでしょうか。
各国・各金利通貨の事情についてコメントしていきたいと思います。
2018年の金利通貨展望
最初に金利通貨・スワップ通貨全般の展望について語っていきましょう。
2018年は金利通貨にとっては追い風の吹く年になりそうです。米国をはじめとして、先進国市場は2月早々から波乱の展開となりました。その一方で、先進国通貨は派手さこそないものの、堅調を維持。ダウが史上最大の下落幅を更新する中で、ブレずに従来のトレンドを継続しておりました。
2018年、先進国と新興国では対照的な展開となりそうです。背景にあるのは、高まる高利回り投資の需要とバリュエーションの差でしょうか。米国の政策金利が上昇し、ファンドの借り入れ金利も負担が大きくなっています。負担分をまかなうにしても既に米国株は高値圏。残る市場は従来から安値を這っていたエマージェンシー市場(=新興国投資)だと言わんばかりの展開です。
FXの世界で、新興国投資と言えば金利通貨の買うことによるスワップ運用が主流です。もっとも、2018年は金利通貨を選び間違えると痛い目に遭うことでしょう。理由は、各国の政治イベントにあります。
各国の事情と金利通貨見通し
南アフリカ、オーストラリア、メキシコ、そしてトルコについて解説していきたいと思います。簡単に一言コメントを添えていきます。
南アフリカランド
ご存知の通り、ズマ大統領が辞任しました。これまで波乱の展開があっただけに、次期大統領に期待が掛かります。タイミングがあれば、うまく捉えて投資していきたいものです。
ただし、問題になるのが既に新大統領への期待が市場に織り込まれている点です。ズマ大統領の辞任の後に一悶着あれば買い場ができたのですが、あっさり副大統領が就任することに決まりました。こうした場合、既に期待が織り込まれている可能性があり、投資の旨味が減っていることが残念です。
次項に述べるような「選挙前のいざこざ」があるメキシコペソの方が、投資・投機としては面白いかも知れません。
メキシコペソ
選挙前のいざこざがあるのが、こちらメキシコです。メキシコは今年7月に大統領選挙を控えています。さらにはトランプ大統領率いるアメリカとのNAFTA再交渉も継続中です。
得てして、大統領選挙のような大イベントの前には、市場参加者が売買を控える傾向があります。出てくる結果は、軟調市場。不透明さをリスクと捉えた市場の手控えにより、買いは抑えられる傾向があります。それだけにメキシコペソを買うなら、選挙前の下がったところが面白そうです。
詳しい話は、管理人のメキシコペソサイトでも解説しています。興味のある方はご覧あれ。
オーストラリアドル
一方で、政治的なイベントとは縁がないのがオーストラリア。現任のターンブル首相の任期は来年まで残っていますし、特に政治的な安定感を損なうニュースは聞きません。
もっとも、オーストラリアドル事態は軟調と好調の波を交互に繰り返しています。直近のトレンドは軟調です。理由は、米国債権の利回りが上がったために、オーストラリアのそれよりも魅力が高まったためです。「いずれは利上げ」という噂が出ていますが、まだ現実味を帯びていません。
スワップポイントという視点で見ても、米国の政策金利上昇に伴い、米ドルと豪ドルの金利差は埋まってきています。金利通貨としての魅力にやや欠ける点が、周期的な好調・不調の波を演出しているのでしょうか。買うならうまく波に乗り、安値圏に入ったところを買いたいものです。
トルコリラ
最後にトルコリラです。トルコリラ事態はずっと軟調なのですが、トレンドの反転を示すサインがいくらか見えてきています。その一つが、チャート上のWボトムの兆しです。当サイトのtwitterアカウントをご覧の方は、既に目にしたかも知れません。週足チャートでなかなか面白い展開を示しています。
チャートはセントラル短資FXのProgressive Chartから。このWボトムが綺麗に決まると、反転攻勢の見通しが立ってきます。
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