今回は、トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソの見通しについて、管理人なりの思う所を述べたいと思います。
トランプ発言に揺れる米国経済。パウエル議長の金融緩和を心待ちにする投資家。そして、固有リスクの再燃で通貨暴落の憂き目に遭う新興国各国。2019年の夏は波乱に満ちた状況となっています。
最近ではtwitterでもご質問を頂くことがあり、個人投資家の皆様がいかに相場に熱中しているのかが分かります。かく言う管理人もその一人で、今年の夏はチャートから目が離せません。新興国通貨についても、色々と思惑を巡らせています。
そんな訳で、今回のブログでは普段、管理人が考えている新興国通貨の見通しについて私見を述べたいと思います。
米国に振り回される世界経済
最初にFX相場で今一番ホットな話題についてお伝えしましょう。米国経済の動向です。
米国経済は金融緩和の出口戦略として、昨年、政策金利の引き上げを行いました。しかし、その反動としてリセッション(景気後退)のリスクを抱える結果となりました。そこで今、取り沙汰されているのが再度の金融緩和(=利下げ)です。
投資家達はこの金融緩和を心待ちにしていて、政策金利を決定するFRBの動向に注目が集まっています。パウエル議長の発言や政策会合の議事要旨の発表、はたまた景気動向を示す経済指標の結果を受けて、為替チャートが乱高下している状況です。
加えて注目度が高いのがトランプ米大統領の発言です。中国との関係悪化を受け、市場はリスク回避の姿勢に突入。と思いきや、一部の関税賦課を先送りにして対話の糸口を探るなど、事あるごとに注目度の高い発言を続けています。端的に言って、現在の金融市場では同氏の発言に市場参加者が振り回されている状況があります。
乱高下しているのは、何もドルやユーロと言った先進国の通貨に限った話ではありません。我らがトルコリラや他の新興国通貨も米国の動向を受け、きっちり上下動しています。特に中国に対する米国の制裁措置は、他の新興国にとっても他人事ではありません。結構な影響力を持っているものと考えます。
チャートを見ながら要所要所で売買すれば利益が得やすい状況であるとも言えます。買いばかりでなく、売りの視点を持つと面白い相場と言えますね。twitterで実況している通り、管理人は売りのトレードも公開しています。
では、そんな管理人はチャートを見ながらどんなことを考えているのか?
その内容についてご紹介したいと思います。
新興国通貨のチャート分析をご紹介
今回ご紹介するのは、トルコリラ円、南アフリカランド、そしてメキシコペソのチャート分析です。
管理人なりのチャート分析なので、必ずしも正解であるとは言い切れません。ただ、皆様が今後の為替動向を分析するに当たって、参考にして頂けるものであるとは考えます。
トルコリラ円の短期見通し
最初はトルコリラの分析です。
トルコリラ円に関しては、目先で下落トレンドを示しています。エッジパターンでの下げです。エッジパターンというのは、以下のチャートに示すチャートパターンのことです。
目先では下落トレンドです。ただ、セオリー上はエッジパターンは上昇トレンドの継続を示すチャートパターンです。トルコリラ円をもう少し長いスパンで見てみると、上値を切り上げてきています。個人的にはトルコリラ円は上昇トレンド入りしていると見ています。
ですので、今後の予想としては上記のようなエッジパターンをブレークする未来を思い描いています。ただ、タイミングが難しくて、どこが買いのポイントになるのかはまだ分かりません。無難なトレードをするならエッジパターンをブレークした直後ということになります。
ファンダメンタルズの面では政治的な混乱が見え隠れしています。中銀総裁の更迭やクルド系市長の解任です。ただ、この手の話題に事欠かないのがトルコリラの相場ですので、あまり驚いてはいません。
むしろ、気になっているのが中銀が実施した利下げの影響です。中銀の発表はインフレ動向が好転したために利下げしたと言っています。この利下げで経済が好転すれば良いのですが、そうならなかった場合が怖い所です。まあ、この話題はもう少し後になってから取り沙汰されることでしょう。目先ではそんなに悪いニュースは出ていないように思います。
南アフリカランドの動きとその背景
次に南アフリカランドの動向です。
南アフリカランドはこの一か月でかなり売り込まれた通貨です。以下に南アフリカランド円の週足チャートを示します。
ご覧の通り、南アフリカランド円のチャートは三角持ち合いを下方にブレークした形です。基本は下落トレンド入りしたとの分析ですね。
ただ、急落したためにちょっとしたリバウンドが出るのではないかと見ています。以下のような形です。
このシナリオを描いているので、管理人はリバウンド狙いの買いを入れています。ただ、あまり自信はなくて「勝率は60%くらいかなあ」という印象です。
南アフリカランド円のチャートが下落に転じた理由は、ムーディーズの格下げが噂されているためです。
格付け会社にはスタンダードプアーズ、フィッチ、そしてムーディーズの3大格付け会社があります。ただ、南アフリカを投資適格級に据え置いているのはムーディーズだけなのです。そのムーディーズが南アフリカの格付けを引き下げると同国からかなりの投資資金が流出します。それを懸念してのランド売りという訳です。
まだ、格付けの発表はされていません。ただ、市場参加者はいつ格下げされるか分からないリスクを懸念しています。ともかく今の南アフリカランドはリスクに敏感になっている状況で、正直、管理人も今のポジションは長く持っていたくはありません。あくまで短期のリバウンドを狙ったランド買いとしてトレードしている次第です。
メキシコペソのチャート分析と管理人の思惑
最後はメキシコペソのチャート分析です。
メキシコペソも直近で売られている通貨です。以下はドル対メキシコペソの週足チャートです。対ドルなので上に行くほどペソ売りです。
直近でメキシコペソが売られている明確な理由は見当たりません。ただ、おそらくはアメリカと中国の対立が深まっているためであろうと思います。最近は忘れられていますが、メキシコも中国と同様に貿易戦争でトランプ大統領の槍玉に上げられているいる国のひとつです。アメリカと中国との対立が深まるにつれ、メキシコペソも連想売りとなっているのではないでしょうか。
メキシコペソの買いのタイミングですが、管理人は以下のチャートを予想しています。三角持ち合いの上辺で折り返すというシナリオです。
まだ下値余地がありますが、そろそろ買いのタイミングが来る頃だと考えています。ただ、ドルメキシコペソ(USD/MXN)の通貨ペアがあるFX会社はあまりありません。実際問題としては、メキシコペソ円(MXN/JPY)を買いつつ、適宜、ドル円(USD/JPY)の売りで円高ヘッジをしていく形になりそうです。
今回のまとめとおすすめのFX会社
以上の通り、今回は管理人が考える新興国通貨の見通しを語ってみました。まとめると以下の通りになります。
- トルコリラ:目先では下落。直近のパターンをブレークする条件をクリアすれば上昇。
- 南アフリカランド:目先ではリバウンドしそう。だが、その先は下落トレンド。
- メキシコペソ:まだ下値余地はある。ただ、そろそろ買いのタイミングに入りそう。
そんな訳で、個人的におすすめしたいトレードはメキシコペソの買いでしょうか。管理人も来月はメキシコペソで勝負することになりそうです。
そんなメキシコペソの売買におすすめのFX会社がセントラル短資FXです。
メキシコペソって、まだサービスを提供していないFX会社もあるのですけど、セントラル短資FXなら高いスワップポイントでトレードすることができますね。当然、トルコリラと南アフリカランドの通貨ペアも揃っていますよ。
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