2015年5月からトルコリラ円の取り扱いを開始した「くりっく365」。参加している取り次ぎFX会社が豊富ゆえに発注建て玉が多いため、流動性が高いというスケールメリットが出ています。具体的なメリットとしては、FX会社同士の競合によるスプレッドの縮小。くりっく365のスプレッドはトルコリラ/円で最小5銭を確認しています。
加えて、トレーダー同士の売買がフェアに行われている点もポイントです。くりっく365の参加業者は、顧客からの注文をくりっく365に流すだけの取り次ぎ業者です。一般のFX会社では対FX会社での相対取引であるため、FX会社のトレーダーが敵対する格好になってしまっています。くりっく365であればトレーダー同士のフェアな取引が可能です。
このページでは、くりっく365の特殊な仕組みを詳しく解説していきます。トルコリラ/円を取引するメリットとおすすめ参加業者もご紹介していきます。証券所取引の概要とあわせてご覧下さい。
複数の業者参入による低スプレッド
くりっく365では複数の仲介業者が参加することでスプレッドが縮小します。このメカニズムについて、はじめに触れましょう。
一般に、FX会社の提示レートというのはバラバラで、同じ時刻、同じトルコリラであっても、トレーダーが取引できる為替レートは取引プラットフォームによって異なります。
この点、くりっく365の取引プラットフォームでは、複数のFX会社が提供する為替レートを取りまとめるという役割を担っています。結果、トレーダーは最も有利な水準(=低スプレッド)で売買を行うことができるメリットが生まれるのです。イメージで見ていきましょう。以下の図をご覧下さい。
上図の通り、同じ5銭のスプレッドでも取り次ぎ業者の発注レートにばらつきがあるので、取引参加者は低スプレッドで取引することができるのです。一般的な相対取引のFX会社では、売買オーダーがどちらかに傾けばスプレッドが拡大するばかりです。
流動性の少ないトルコリラは、ただでさえスプレッドが開きやすい傾向があります。特に規模の小さいFX会社では、ちょっとした指標の発表時でさえスプレッドが拡大してしまうのが問題ですね。気が付いたらストップロスに引っかかっていたなんて経験がある方もいるでしょう。十分な流動性を確保できるくりっく365なら、指標発表時のスプレッド拡大に悩む頻度も減るはずです。
FXの証券所取引の仕組み
前述のスプレッド縮小を促すメカニズムとして、くりっく365の基本的な仕組みについても触れておきましょう。
くりっく365の注文システム
「くりっく365とはそもそもなんぞや?」と言えば、要はFX取引のため共通のプラットフォームのことを指しています。複数のFX会社がくりっく365という場を利用して、取引参加者の売買オーダーを処理する仕組みですね。ユーザー視点から見ると、FX会社の売買システムに注文を出しているようでいて、実はくりっく365という共通のプラットフォームに参加している訳です。
状況を図示すると以下のようになります。
ここで「複数の取り次ぎFX会社がくりっく365に参加している」という点がミソです。FX会社同士の競合により、スプレッドの縮小や十分な流動性というメリットが生まれやすい訳です。特に、ちょっとしたイベントで売買スプレッドが大きく開きやすいトルコリラでは、十分に売買の流動性が確保できることが大きなメリットになります。
売買スワップポイント同額の意味
視点を変えて、くりっく365でトレードする別のメリットを語りましょう。トルコリラ/円ならではのスワップポイントについてです。とりあえずは、くりっく365のトルコリラ/円のスワップポイントは、一般のFX会社と比較しても金額が高めに設定されています。
加えて、特異な点はスワップポイントが同額である点です。
一般的に、相対取引のFX会社はスワップポイントを各社独自に設定しています。優良なFX会社でも、ポジションを抱えるリスクを負っているため、売りスワップは買いスワップをわずかに上回ります。しかし、一部のFX会社はさらに差額が大きく、トレーダーが本来受け取るスワップ利益の一部を搾取する仕組みでスワップポイント設定を運用しているのです。どこのFX業者とは言いませんが、売買スワップポイントの差額を利用して利益を上げていることを伺わせます。
一方のくりっく365取引では顧客同士の売買であるため、取り次ぎFX会社がポジションリスクを抱える必要がありません。トレーダーとFX会社がフェアな関係であると言えます。
考えてもみて下さい。スワップポイントの差額で利益を出そうとするFX会社が、抱える買いポジションの溜まってきた状況で、いつまでも高スワップを維持すると思いますか?スワップポイントの支払いで出た損失を穴埋めするために、顧客に提供するスワップポイントの引き下げや調整をすることで利益を維持しようとすることでしょう。
くりっく365参加業者の差別化
以上がトルコリラをくりっく365で売買するメリットです。ユーザー視点から見れば透明性が高く、市場競争の原理をうまく取り入れた仕組みであす。くりっく365という共通のプラットフォームを生かしたスケールメリットを多分に享受することができます。
取り次ぎFX業者独自の取引システムを好みに応じて選ぶことができることもメリットの一つでしょう。国内資本のFX会社はサービス精神が旺盛で、各々バライティーに富んだトレードソフトやスマホアプリを提供しています。くりっく365参加業者同士を比較した場合、差別化を図るとすれば提供するトレードツールの違いがポイントになるでしょう。
例えば、外為オンラインです。
外為オンライン
くりっく365取り次ぎ業者のスタンダードは外為オンラインでしょう。管理人がFXを始めたばかりの頃に口座を開いたFX会社です。トルコリラを扱うようになってからご無沙汰していたものの、くりっく365のトルコリラ取り扱い開始で、再び利用するようになりました。
ポイントは、必要十分なトレードツールが揃っていることです。
- PC版&スマホ版トレードツール
- アナリストレポート&週間相場予想
- 半自動売買「iサイクル注文」
定番のスマホアプリから相場情報、ついでにシステムトレードまで、必要かつ十分な取引環境が揃っています。特に特徴的なシステムが「iサイクル」注文です。あらかじめ決められた値幅に対して細かくポジションをエントリー・決済することで、利益の最大化を図ることができる半自動売買システムです。もちろん、トルコリラ/円でも利用可能なツールです。
同じくりっく365参加業者同士を比較すれば、ユニークなシステムを提供している取り次ぎ業者の方がトレードの幅が広がります。この点、外為オンラインは面白いトレードツールを提供していると言えるでしょう。スプレッドやスワップポイントなど、他の条件はその他のFX会社と一切変わりません。