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トルコリラをガンマチャートで読む

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このページでは、トルコリラfxチャート読み方を解説していきます。
チャートの読み方は、人によって千差万別です。
ここでは、筆者個人の手法をチャート分析のヒントとして紹介します。

内容は以下の通りです。

内容を盛り込んだので、少し長くなります。

チャート分析に使うインジケータ

私がMT4で見ているチャートは以下のものです。
2014年2月10日のチャートです。

トルコリラのチャート分析とインジケータトルコリラのチャート分析とインジケータ

使っているインジケータは、以下のものです。
簡単に紹介します。

ガンマチャート(GMMA Chart)

メインチャートに示された赤い線の束、青い線の束がガンマチャートです。

あまりFXのHP・ブログ等で紹介されることはありませんが、トルコリラを分析するのに、かなり有用なインジケータです。
なぜ有用であるかについては、後述します。

赤い線の束は、長期の移動平均線を6本表示したものです。
それぞれ30、35、40、45、50、60日間の移動平均線を示しています。

青い線の束は、短期の移動平均線を6本表示したものです。
それぞれ、3、5、8、10、12、15日間の移動平均線を示しています。

移動平均線というのは、対応する期間の間に参加者が売買した為替レートの推移を示しています。
例えば、30日移動平均線は、過去30日の間に買われた通貨の平均価格を示しています。
これを束にして見やすくしたのが、ガンマチャートです。

ガンマチャートについては、「FX最強チャート GMMAの真実」(陳 満咲杜著)
に詳しい内容が書かれています。

ADX(エーディーエックス)

こちらもまたマイナーなインジケータです。

ADXというのは、現在トレンドがどのような状況にあるかを示す指標です。
ADXが低ければ「トレンド発生前」、上向いていれば「トレンド発生中」、下向いていれば「トレンド収束中」を示します。

ただし、これだけでは上向きトレンドか下向きトレンドか分からないので、次項のMACDと併せて使います。

MACD(マックディー)

トレンドの上下を示す指標です。

こちらは、FXでかなりメジャーなインジケータですので、詳細は他のサイトや書籍に譲ります。
簡単に言えば、これでトレンドの上下方向を見通します。

筆者は、MetaTrader4で上記のインジケータを使って、トルコリラの相場を分析しています。
以下に、その理由を説明します。

チャートを理解するために知っておきたい知識

読者の方にチャートの云々を語る前に、一度、頭に入れておいて欲しい情報があります。
それは、トルコリラ特有の性質に関する知識です。
この章を読んでもらえると、後の理解がスムーズになると思います。

ここではトルコリラのチャートを見る上で、まず必要な前提条件を説明したいと思います。

市場の参加者を知る

外為市場というのは、多くの参加者がいて、彼らは各々の思惑によって動きます。
その思惑が反映されたものが為替相場であり、数字を形に直したものがチャートです。

このため、チャートの動きを考える前に、まずどのような参加者がいるかを知っておく必要があります。

一般に、外為市場には大きく分けて3種類の参加者がいます。

  1. 実需筋
  2. 長期型ヘッジファンド
  3. 短期型ヘッジファンド

各々の参加者について、簡単に解説しましょう。

実需筋というのは、トルコに進出した(もしくはこれから進出する)外資系企業を指します。
彼らは、現地に工場を建てたり、設備投資を行なったりするためにトルコリラを買います。
逆に、製品が売れれば、その儲けを本国に送るために外貨に両替します(リバトリ)。

長期型ヘッジファンドは、トルコの株式や債券を扱う機関投資家が該当します。
実需筋が直接現地に投資する方法を取るのに対し、ヘッジファンドは金融商品を通じてトルコに投資を行ないます。
取り扱う商品の性質から、必然的に数ヶ月~1年以上の長期に渡って保有する傾向があります。

短期型ヘッジファンドは、相場の変動を狙って売買を繰り返す投資機関です。
為替の値動きの上下を狙って売買を繰り返します。
正しくは、投資というよりも”投機”と呼ぶべき手法で儲けを出します。

トルコリラの傾向

さて、なぜ参加者の分類をしたかお話しましょう。
それは、トルコリラのような新興国通貨は実需筋と長期ヘッジファンドの動向が市場のトレンドを決めるからです。

新興国の魅力の原点は成長力です。

外資のメーカーは、新興国をこれからのマーケットと見て、現地に法人を立ち上げます。
新興国は、それを促すために、優遇策をとります。
そして、将来的な成長を期待して、金融商品が作られます。
その金融商品を長期型ヘッジファンドが売買します。

特に外資誘致という点で、トルコはかなり誘致政策に力を入れています。
国策でトルコ投資を呼びかける機関(HP)を立ち上げています。
トルコ航空で旅行に行けば、トルコ投資ガイドブックがシート前においてあります。
大統領は外遊で、トルコへの投資を呼びかけています。

結果、トルコリラの相場を動かすメインプレーヤーは、長期筋になっています。
それを示すかのように、トルコリラのチャートも長期型のトレンドが色濃く反映されます。

チャートを読む目的

上記の通り、トルコリラは長期プレーヤーが支配的な相場です。
その結果生じるトレンドも、かなり明確な長期トレンドです。

したがって、チャートを読む目的も必然的にここに合わせます。
長期のトレンドを追うのです。
トルコリラのチャートで読める情報は、1週間から数ヶ月の長期トレンドです。
ちなみに、トレンドスタイルで言うと、スイングトレードが適した期間になります。

ガンマチャートの有用性

さて、以上の情報を頭に入れて頂くと、ガンマチャートが有用性であることを理解して頂けると思います。

繰り返しになりますが、ガンマチャートというのは長期型の移動平均と短期型の移動平均からなるインジケータです。
この長期型移動平均線の束から、長期筋の動向を読み取ることができます。

トルコリラのガンマチャートトルコリラのガンマチャート

ガンマチャートの実際の例

ガンマチャートの特徴的な点は、トレンドの進行が進むと長期と短期の移動平均の束が乖離していくことです。
この乖離が始まるポイントがトレンドの開始地点です。
このポイントを抑えると、スイングトレードで大きな利益を上げることができます。

実際の例を示していきましょう。

ガンマチャートで見るusdtryの上昇トレンドガンマチャートで見るusdtryの上昇トレンド

上記のUSD/TRYチャートで見ると、「13 Dec 2013」の当たりから移動平均線の乖離が始まっています。
2013年の年末です。
ここが、トレンドの大きな節目でした。
ファンダメンタルでは、アメリカの金融緩和縮小が話題に上がっていた時期です。

その後を追っていくと、相場は上向きトレンド維持したまま上昇。
1ヵ月以上に渡る上昇トレンドを描きました。
最終的に2014年1月にピークを迎え、それまでに相場は1割以上変動しました。

トレンドの起点を確認したら、その後どこで入っても儲けが出た相場であった訳です。
ガンマチャートが有用であることを示す典型的な実例です。

チャートからトレンドの背景を読み解く

さて、なぜこのようなトレンドが生じたのか分析してみましょう。
ヒントは、トルコリラの長期プレーヤーの離脱です。

チャートを見ると、長期筋の赤い線が上向きに推移しています。
これは、実需や長期型ファンドの離脱が進んでいることを示します。
なぜなら、長期筋の購入価格が下がっているからです。

繰り返しになりますが、赤い移動平均線の束は長期筋の平均購入レートを示しています。
移動平均線が上向きということは、トルコリラの価格レートが下がることを意味してます。
価格レートは、需要と供給で決まりますから、価格レートの下落は需要が減っていることを示してます。

先に示したとおり、トルコリラの長期の需要家は、実需と長期ファンドです。
つまり、長期筋の需要が減っている=離脱が進んだということです。
その結果、USD/TRYの上昇トレンドが生まれた訳です。

このように、ガンマチャートを使うと、参加しているプレーヤーの動向を視覚的に読み取ることができます。

最後にモノを言うのは練習量

以上の通り、実際の例を示してチャートの分析をしてみました。
ガンマチャートを使うと長期のトレンドを的確に把握することができます。
そして、トルコリラのような長期トレンドを描く通貨とは、最高に相性が良いのです。

ただ、チャートの読み方に正解はありません。
ここで示した方法も筆者の個人的な解釈ですし、他にも良い方法はあると思います。

むしろ重要なのは、手法を知ることよりも、手法を使いこなすことです。
技法・手法というのは、作成者の意図を汲むことができないと、なかなかものになりません。

その点、チャート分析は数をこなして練習する必要があります。
過去のチャートを顧みるのもよいですし、検証ツールで練習してみても良いでしょう。
かく言う筆者も、ForexTester2でバックテストを繰り返した経験があります。

結局のところ、チャート分析というのはパターン認識ゲームです。
より多くのパターンに触れて、腕を磨くことが何よりも儲けへの近道だと思います。
最後にモノを言うのは、練習量です。

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