今回はパターン分析に基づいて、トルコリラのチャートを見返してみようと思います。
足元では力強い値動きを見せるトルコリラ。日足チャートにはしっかりと上昇トレンド継続のサインが現れていました。ただ、従来の相場では判断が難しく見逃しがちです。そこで今回はチャートのトレンド継続を確認するためのパターン分析を解説したいと思います。
判断を誤り、売りで挑んだ筆者自身の反省を込めて、ここに備忘録として残します。
上昇トレンドの継続を示す3ヵ所のポイント
最初に直近のトルコリラ円チャートを見返してみましょう。9月のトルコショック以降、トルコリラはリバウンド局面。短期的には上昇トレンドを継続しています。以下はトルコリラ円の日足チャートです。ご覧の通り、右肩上がりのチャートとなっています。
では果たして、この上昇トレンドはどこで買ったらよかったのでしょう。ポイントは複数あったのですが、今回は直近の買い場を3つを紹介しようと思います。チャート分析の基本パターン2つと応用パターン1つです。以下に具体的に解説していきたいと思います。
ウェッジパターン
まず1つ目は「ウェッジ」の継続パターンです。このパターンの特徴は、短期的に高値・安値が短期的に切り下がることです。一般には弱めの継続パターンと言われています。ただ、基本は上昇トレンドが継続するパターンとなっています。
以下のチャートをご覧ください。ウェッジのパターンを描いていることがお分かりでしょうか。トルコリラ円でこのウェッジが出たのは10月後半のことです。
チャートに示した通り、買いのポイントはトレンドラインを上抜けたところです。安値で買いをトライしても良いのですが、今回は調整の時間が短すぎました。トレンドラインを抜けた足が確定したら、大慌てで買いにいくところでした。
当時のトルコリラ円は1トルコリラ=19.9円の為替レート。現在の為替レートが21.6円ですから、トレンドの途中で買いを入れても十分に利益が出る計算となっています。
陰線の否定
次にご紹介するのが「陰線の否定」を示すパターンです。以下チャートの丸印をご覧ください。4本目の陽線が勢いよく伸び、2つ前の陰線を否定していることが分かります。
本来的には、最初2本の「陽線⇒陰線」で「行って来い」の下落パターンです。ところが4本目の陽線で高値を更新。下落パターンを否定しました。実はこれ、基本の裏を書く応用型の継続パターンです。
基本のパターンが否定された場合、その基本パターンとは逆の動きをします。今回の場合、「下落パターンの否定=上昇パターン」という図式が成り立ちました。市場参加者の共通認識を翻した故に、強烈な動揺を促したのです。その証拠に、この陽線の後、しばらく為替レートはしばし、調整の局面に入ることになりました。
ボックスチャート
最後にご紹介するのはボックスチャートです。このチャートパターンが現れたのは直近のことです。やはり基本は上昇トレンドの継続パターンです。
上昇トレンド継続のシグナルはボックスチャートを上抜けたことです。いわゆる「レンジブレーク」が起きた訳で、この場合もトレンドが継続することを示します。ただし、チャートに書き込んだ通り、もう少し長くレンジが続けば安値で買いたいところです。今回はレンジ相場の時間が短かったゆえに安値で買うタイミングは見逃してしまうパターンでした。
トルコリラの高値買いも怖くない
以上の通り、今回はチャート分析の基本に基づいてトレンド継続の可否を解説してみました。とまあ、偉そうに書いてみたのですが、管理人自身は途中で売りをトライして失敗しています。チャート分析を間違えたのです。今回は反省の意味も交えて、備忘録として記事を書き上げてみました。
もっとも、現在では買いのスタンスに転換しています。前述した通り、ボックスチャートを上抜けたからです。トレンドの終わりはまだ見えませんが、継続することは分かります。ここは買いの判断が妥当だと考えました。このまま、22.6円を目標に上昇トレンドが継続してくれれば幸いです。
このようにチャート分析に自信があれば、高値と思われる場面でも買いにいくことができます。下がったら下がったで損切りすればいいだけですから。もちろん、上昇トレンドが続くとは思っているのですけどね。
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