コロナ禍以降、下落続きのトルコリラ。反発の兆しもなく、為替レートの下落は10月末のこの時期にまで続きました。
さらにそこへ来て、直近で下落が加速する動きもありました。おそらくは米大統領に先立ってのポジション整理でしょう。1週間ほどで1円程度下落し、12.5円の水準まで下がってきています。
さて、先々月から売りポジションを保有している管理人。そろそろ利益確定の時期かと考えています。まだ、反発のシグナルは出ていませんが、なんたって大統領選がありますからね。今後の戦略と併せて、詳細を語っていきたいと思います。
米大統領選に先立ってリスクオフ加速
まずは直近の値動きを振り返ってみましょう。とは言っても、状況は先月から変化なし。トルコリラは下落の一途を続けています。以下はトルコリラ円の日足チャートです。
途中、反発のプライスアクションを見せることも一切なく、そして容赦なくトルコリラ円は下落しています。売りポジションを持っている身としては、安心して見ていられる場面です。
さらに直近では下落の勢いが加速しました。これは米大統領選が近づいてきたため、ポジション整理が始まったためでしょう。そろそろ次のトレンドを追う時期かなと思わせる値動きです。
大統領選挙通過で反転あるか
さて、米大統領選挙ですが投票日が11月3日と迫っています。トルコリラに反転する可能性があるとすれば、この選挙が通過した後の時期でしょう。
あくまで可能性という範囲ですが、理由はいくつか付けることができます。大統領が変われば機関投資家の投資方針も変わる可能性があること、選挙を控えて売買を控えた市場が再び活性化すること、そしてポジションの偏りが解消されることです。
少し補足しましょう。基本的に現在の相場はトルコリラに限らず、閑散相場となっています。大統領選挙というビックイベントを控え、将来の見通しが立たないためです。こうした状況では新規の売買が控えられて、市場は様子見ムードとなりがちです。
さらにポジション整理も進みます。4年前を思い出してください。大統領選挙でトランプ候補が勝利し、市場は大きく揺れました。そうした大きな変動を嫌う投資家はイベントに先立って保有ポジションを処分する傾向があります。そうすると市場のポジションの偏りがなくなり、次のトレンドが生まれやすくなるのです。
そのような訳で、トルコリラが反転するとすれば、米大統領選が終了する11月3日以降と考えられます。個人投資家としても、今は手元のポジションを整理して選挙の行方を見守る時期だと考えます。
今後の戦略など
肝心の趨勢ですが、現在はバイデン候補が優勢と見られています。世論調査によると、バイデン候補の獲得選挙人が232人。一方のトランプ候補は125人です。ここら辺の状況はNHKのまとめサイトが簡潔に解説しています。
関連ページ:アメリカ大統領選挙2020(NHK)
市場のコンセンサスもこれに従い動いています。ただ、世論調査の結果を信じるのは今回もよしておいた方がよいでしょう。トランプ候補の支持者は表立って支持を表明しない傾向があり、データの正確性に疑義が持たれるからです。いわゆる「隠れトランプ支持者」の存在があるのですね。
この点、市場のコンセンサスが覆されれば為替レートが大きく動く可能性は高いと考えます。そのような訳で、管理人は以下のような戦略を考えています。
- コンセンサス通りにバイデン候補が勝利 ⇒ しばらく様子見
- コンセンサスを覆してトランプ候補が勝利 ⇒ すぐに値動きの方向についていく
必ずしも反発=リラ買いになるとは限らないため、選挙結果の値動きは注視したいと思います。とかくマーケットは優柔不断で、選挙前の値動き予想が当たるとは限りません。ここはマーケットの反応を伺いたいと思います。
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