来る11月8日。長きに渡る米大統領選に終止符が打たれます。最後に絞られた候補はヒラリー、トランプの両2名。現在の下馬評はヒラリー有利となっています。経済大国アメリカの政策を掌る大統領が決まるわけですから、当然、株や為替の市場参加者もその動向を注視しています。
キーワードは「トランプリスク」。市場はトランプ候補が大統領になる事態を懸念しています。「(その言動からして)何をしでかすか分からない」という理由が、先行きの不透明度を高めているのです。相場は先行きの見えない状況では、リスク回避傾向を強めます。
こうした状況で知りたくなるのが現地の状況です。セントラル短資FXから、現地の状況を実況するライブイベントが企画されています。今回は、イベントの詳細を紹介がてら、米大統領選が市場に与える影響を推察していこうと思います。
トランプリスクと織り込み度
最初に大統領選挙と相場のおさらいから。大統領選を前に9月から10月前半に掛けて、やや神経質な展開が続きました。原因は、皆さんご存知のドナルド・トランプ候補。その挑発的な言動から同氏が大統領になる可能性はリスクと認識されています。通称「トランプリスク」と呼ばれる傾向です。
このトランプリスクが10月後半から後退し始めました。もう一人の大統領候補、ヒラリー氏の優勢(=トランプ候補の劣勢)が徐々に明らかになってきたためです。分かりやすいのが日経平均株価です。トランプリスクの後退に伴って、上昇トレンドを描くようになりました。
しかし、裏を返せば市場はトランプリスクを「全く織り込んでいない」状況でもある訳です。これは結構、危険な水準にあると考えます。今年6月にあったイギリス国民投票(Brexit)をご記憶の方も多いことでしょう。このときも、市場は離脱派勝利のシナリオを全く織り込んでいませんでした。
大統領選後のシナリオ
いわゆる「みんなの予想」が裏切られた場合、市場では稀に見る大暴落が発生します。為替相場ではポンドの急落は勿論、リスク回避の波及で大幅な円高となりました。前出の日経平均に至っては、1,000円超の記録的な大暴落です。Brexitを例に見ると、現状の金融市場が結構な危険水準にあることが分かってきます。
では、大統領選挙の各候補いずれが勝った場合に、どのようなシナリオが考えられるのか?。この辺を少し考えておきましょう。
ヒラリー候補が勝った場合
こちらが現在の基本路線です。市場は現在のトレンドを引き継ぎ、リスクテイクを継続。ドル高、株高の流れが続くことでしょう。ただし、トレンドが継続するのは短期の間です。すでに「ほぼ」織り込まれているシナリオですから、その余地も限定的と考えます。
むしろ、相場の大統領選ブームは早々に去り、次のネタに焦点が移ることでしょう。当然のように思い付く所は、年内の利上げの有無です。ヒラリー候補の勝利であれば、FRBもリスクを考えずに利上げに踏み切ることができます。そうなると焦点となるのは、利上げの有無よりもスピードの早さということになりそうです。
トランプ候補が勝った場合
混沌がやってきます。
感覚として、トランプ勝利のシナリオに関して真面目に検討されていないように思います。支持者が(差別的な表現になってしまいますが)低所得者層に偏っているためでしょうか。金融業界は高所得者層が担っているので、トランプ氏が勝利する可能性を本気で考えることがないのかも知れません。
トランプ勝利の少ない材料の中で言えることは、市場参加者がリスク回避の行動に一斉に傾くということです。具体的にはドル安、株安。リスク資産の新興国通貨なんて軒並み売られることでしょう。メキシコペソなんて、トランプ候補の支持率が上がっただけで最安値を付けています。
選挙終了後の混乱が終われば回復期が訪れます。ただ、Brexit後のポンド相場を見ての通り、相場が落ち着くまでは相当な時間が掛かるでしょう。新興国投資への回帰が進むリスクオン相場も当然遅れます。
米大統領選挙2016SpecialLive
とまあ、個人的な考察を述べてみた訳ですが、飽くまでこれは管理人個人の相場感に過ぎません。賢い読者の方には、もう少し詳しい相場解説をご覧になって頂きたいところです。例の如く、セントラル短資FXが米大統領選挙に伴い、ライブイベントを企画しています。
具体的な内容として、現地の実況レポートに加えて識者による相場分析が予定されています。今回の解説者は志摩力男さん(結構有名な人です)。選挙前のイベント企画第1回として、11月5日(土)13時から、相場分析・トレード分析の番組が組まれています。大統領選に絡む相場の見通しを知りたい方は、是非視聴しましょう。
現地ライブの視聴方法
最後に視聴方法についての注意点をいくつか。
スマホでの視聴にアプリが必要
スマホやタブレットで見る場合に限り、「V-CUBEセミナーモバイル」というアプリが必要です。iOS版とAndoroid版の両方が公開されています。AppleStoreもしくはGooglePlayで検索してインストールしておきましょう。
英国民投票のライブイベントをご覧になった方はインストール済みだと思います。念のため、確認はしておきましょう。
先着1000名に限る
ライブを視聴できる人数が先着1,000人に限られています。この枠、なんだかんだですぐに埋まります。1,000人の枠が埋まった場合は、ライブサイトにアクセスしたまま順番待ちすることになります。
以前のイギリス国民投票の時は、管理人は枠から溢れてしまいました。結果的に順番待ちでアクセスすることができましたが、約束はできません。特にライブの1回目は土曜日の実施なので、以前よりも多くのアクセスが集まることが予想されます。必ず見たい方は、時間前から待機することをおすすめします。
サイトurlはSNSで発信
特設サイトのurlが、開催前のタイミングでtwitterとFacebookで公表されます。ライブを視聴する予定のある方は、あらかじめセントラル短資FXのアカウントをフォローしておきましょう。当日に慌てなくて済みます。以下にリンクを貼っておきます。
セントラル短資FXのtwitterアカウントとFacebookアカウント
以上の通り、米大統領選挙に伴うイベントリスクとライブセミナーをご紹介しました。
今回のライブセミナーはセントラル短資FXの企画です。こうしたイベント企画に限らず、口座開設者の限定ページでは、投資セミナーや分析レポートも公開しています。為替に関する知識・スキルを増やしたい方。この機会に口座を申し込んでみてはいかがでしょう。トルコリラ保有口座としてもおすすめです。
本記事は2016年10月27日に執筆したものです。