直近で急激な円高が進みました。その原因が不透明なのが気味の悪いところで、現時点で確定的なニュースが出てきていません。市場と個人的な憶測を合わせると、パナマ文書の流出で有事のドル買い・円買いが進んだという流れが妥当なようです。
円高が進むと被害を被るのがトルコリラの対円レート。トルコリラ円のレートはトルコリラドル×ドル円レートで決まるので、円高になると間違いなく下落するのですね。これはトルコリラのリスクではなく、円買いの影響です。
それでも「根拠の薄い円高こそチャンス」とばかりに管理人は買い。例の如く、トルコリラ円を安値で仕込みました。ただ、将来的には円高リスクはヘッジしようと考えます。今回はコトの次第とトレード方針について語りたいと思います。
ドル円下落のチャート分析
直近の円高問題から。明確な原因というのは未だ不明ですが、ともかく大きな円高傾向が現れました。実はこの傾向、直前の値動きを見ていると気付くことはできたんです。例の如く、ボリンジャーバンドの拡大手法です。
この所、ドル円レートはもみ合っていましたから、そろそろ大きなトレンドが出てもおかしくない所でした。そこにきて、ドル円チャートが下落方向に動いてボリンジャーバンドが拡大した訳です。この初動に気付くと、トルコリラ円ホルダーは危ないなと気付くことができました。
実はコレ、後付けの分析ではありませんよ。管理人、しっかり直前にtwitterで予想を立てています。まあ、トルコリラのトレードを専門でやってるので、ドル円売りを仕掛けなかったのは悔やまれますね。
twitterアカウント:@fxturkishlira
パナマ文書というスキャンダル
今回、大きく円高に振れた訳ですが、実はその原因は未だに不明のままです。投機的な動きだとか株安の影響だとか考えられますが、どちらも反論がありますので、不適当です。株は外国人の買い入れが増えてますし、日銀介入の可能性を考えれば、投機的な円買いなどしたくありません。
唯一、思いつく所と言えば、パナマ文書の流出問題でしょうか。世界各国の有力者がタックスヘイブン(租税回避地)を利用して資金隠しをしていた事実を示唆する書類です。イギリスのキャメロン首相やロシアのプーチン大統領、さらに中国国家主席の習近平氏の関係者が載っていたことが問題になっています。
彼らが資金隠しをやっていたとなれば大きなスキャンダルで、政治家として失脚してもおかしくありません。先に述べたキャメロン首相とプーチン大統領からは弁解を示すコメントも出ています。それでも既に嫌疑の目は向けられている訳で、世界各地ではデモや反対運動が広がりつつあります。
こうした有力者のスキャンダルが世界で一斉に起きた訳です。万が一、皆が失脚するようだと、世界経済の混乱は避けられません。いわゆる緊急事態です。そんな時に資金が逃げ込む先と言えば、いつも通りのドル・円・スイスフランといった安全通貨です。「有事のドル買い・円買い」という訳で、ドルも買われる傍ら、日本円もそれ以上に買われる事態となった。管理人はこう考えています。
サポートラインで買いをトライ
トルコリラ円に話を戻しましょう。今回の急激な円高でトルコリラ円が再び37円~38円の最安値ラインに到達しました。サポートラインでの攻防に突入した訳です。
そして、管理人はいつも通りの仕込み時と考える訳です。買いの理由としては以下のものを考えています。
- サポートライン付近で急落が止まった。サポートラインはまだ生きている。
- スキャンダルのトレード材料は長続きしない。世界は実態経済で動いている。
- パナマ文書に直接本人が記載されている例がない。有力者を失脚させるにはパンチが弱い。
- タックスヘイブンの利用は合法。というより、何を今更という話でもある。
という訳で、チャンスとばかりに買いましたよ。トルコリラ円の38.11円ポジション。
セントラル短資FXで円高ヘッジ
今回、とりあえずはトルコリラ円を買ってみました。とは言うものの、ドル円レートに関しては見通しが不透明です。むしろ、個人的にはまだ円高懸念が抜けていません。そんな訳で考えたいのが円高ヘッジです。
簡単な話、トルコリラ円を買った分だけドル円を売って、円高を相殺しようという方法ですね。ドル円レートがトルコリラ円レートの3倍程度なので、トルコリラ円ポジションの1/3だけドル円の売りを仕掛ければよい計算になります。
以下は管理人がセントラル短資FXを使った直近の仕込みポジションです(ポジションが少ないとか突っ込まないでください)。
トルコリラ円を38.1円で40,000通貨買ってますから、購入金額は1,524,000円ですね。ドル円レート110円でヘッジを掛け始めるとすれば、正確なドル円売りのポジション量は13,854通貨です。
この計算は以下の通りです。
- トルコリラ円の買い付け金額
- ⇒38.11円×40,000通貨=1,524,000円
- 同じ金額だけドル円110円のレートで売るとすれば・・・
- ⇒1,524,000円÷110円=13,854通貨(約14,000通貨)
セントラル短資FXの場合、トルコリラ円は売買単位10,000通貨で大雑把です。一方のドル円が1,000通貨単位で取引できるんですね。14,000通貨という厳密にヘッジしたドル円売りのポジションを充てることができるのですね。ヘッジポジションなので厳密に計算しなくとも、トルコリラ円ポジションの1/3を目安に売れば良いと思います。
そんな訳で、とりあえずでトルコリラ円を買い。ドル円のレートを眺めながら、途中で円高ヘッジを掛けようと画策している次第です。トルコリラそのものは、まだまだ買いの途中だと考えています。
※本記事は作成時点の筆者の考えを述べたものであり、将来に渡る正確性を保証するものでもありません。FXは自己責任です。本記事はFXの取引を強要するものではありません。取引に当たっては、読者の方の判断で行ってください。